調停申立書の提出と相手方への通知

調停の申立てが受理されると、裁判所は担当の裁判官や調停委員を決め、初回の調停が行われる日時(調停期日といいます)も決めます。

申立てから2週間くらいすると、調停期日が封書(調停期日通知書)で申立人と相手方に通知されるのですが、初回の調停期日は申立てから1か月後程度です。申立人としては遅すぎると思うかもしれませんね。

時間がかかる理由のひとつは、申立人が調停申立ての時点で裁判所へ事情等を記入した書類を提出しているのに対し、相手方は調停期日通知書が届くまで、調停が申し立てられたことを知らないからです。

不意打ちで調停が申し立てられた相手方を、いきなり調停に呼び出して事情説明させるのではなく、相手方にも事情等を書面で説明する機会が与えられているのです。

申立人としては、早く調停をして欲しいと思うでしょうが、相手方への対応があるので、申立てから1か月程度が初回の調停期日になります。

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相手方は答弁書を裁判所に提出する

調停でも訴訟と同じように、申立人の請求に対して、相手方は答弁書(または回答書)を作成して裁判所に提出します(義務ではありません)。

答弁書は、要点さえ押さえていれば、決められた書式の必要はないですが、調停によっては調停期日通知書と一緒に同封されます。

同封がなくても答弁書を提出することに制限はなく、調停申立書の写しから内容を確認して作成します。答弁書というのは書くことが決まっていて、申立人の主張に対し、次のように答弁します。

  • 事実と認める(容認)
  • 事実と異なる(否認と反論)
  • 知らない(不知)

当事者の主張が食い違うのは当然なので、答弁書を作成させる理由は、調停期日までに裁判所が当事者双方の主張を把握しておくためです。

申立人の主張だけで先入観を持たないようにする意味と、争点を明確にして調停期日をスムーズに進行する目的があります。

ただし、大抵の答弁書は否認と反論もしくは不知の答弁になり、調停期日において事実関係を確認していくことになるでしょう。事前に当事者に書面を提出させるからといって、調停が書面確認だけで終わるようなことはありません。

典型的には役所がそうであるように、公務員はとにかく書面が……、規則が……と堅苦しいですが、こと調停に限って言えば、本人出席を原則としており、当事者から直接話を聞くことを重要視しています。

私たちは、普段から大事な話ほど、直接相手に会って話しますよね?

文章で事情を伝えたところで、本人の熱量まではなかなか伝わりません。また、文章の捉え方によって誤解が生じるのも良くあることです。

当サイトが、調停は弁護士に依頼するほどではないとしているのは(依頼を否定もしていませんが)、本人の口頭による主張こそが、調停委員へ理解してもらうためには最善だと考えているからです。

調停期日の変更について

調停申立て後に決められる初回の調停期日は、申立人の都合しか考慮されておらず、相手方の都合が悪いことも当然考えられます。

また、申立人においても、急な事情でどうしても調停に出席できなくなったなど、どちらの立場でも調停期日を変更したい場合があります。

都合が悪ければ、担当の裁判所書記官に事情を話して変更希望を伝えます。

担当の裁判所書記官は、申立人にとっても相手方にとっても、裁判所への連絡相手になるとても重要な存在です。

調停について連絡をしたいときは、調停期日通知書に記載の連絡先に電話しましょう。その際、同じく調停期日通知書に記載の事件番号が必要になります。

相手方からの期日変更

調停という制度は、当事者双方の話合いが前提のため、一方が期日の変更を希望すれば、そのまま変更されそうに思えますがそうとも限りません。

その理由は、裁判官や調停委員のスケジュール、調停室の空き状況などが影響しており、期日変更が容易ではないからです。

提出書類で争いが明確な民事調停と異なり、複雑な事情が絡む家事調停では、相手方の欠席がわかっていても、初回は申立人から事情を聴くことも多く、2回目の調停期日から相手方の希望を調整することもあります。

ちなみに、相手方からの変更希望が認められず、初回の調停期日に欠席になってしまっても、相手方が不利になるようなことはありません。

調停期日までの準備

調停期日通知書が送られてきてから、初回の調停期日までには数週間の間があり、裁判所に提出を求められている書類等があれば準備しておきます。

その他にしておきたいのは、要点メモの作成と裁判所までの交通機関や所要時間の確認で、要点メモとは、調停で調停委員に何をどうやって話すのか、自分自身で論点をメモにまとめておくことです。

場合によっては、調停委員に読んでもらう陳述書を作るのも手です。

性格にもよりますが、初めて出席する調停で、しかも裁判所という非日常の場所なら、多くの人は緊張してしまうでしょう。つい気持ちが高ぶって、うまく話せない人だって世の中には大勢います。

話している最中に論理的な矛盾があると、主張そのものがブレてしまいます。調停期日が終わってから「話しておけば良かった…」というパターンも多いので、何を話すのかメモ書きしておくことは大切です。

交通機関や所要時間の確認は、近所に裁判所があれば不要ですが、それでも一度も入ったことがないのであれば、下見に行ってみても良いではないでしょうか。車で行く場合は駐車場の確認や、庁舎内部を見ておくだけでも随分違います。

裁判所に持参したいもの

特に決まっておらず、一例として参考にしてください。

本人確認書類と認印
当たり前ですが、代理人を除き本人以外が出席しても意味がないので、運転免許証などの本人確認書類を持参します。印鑑は使うと限りませんが、念のため持っていきます。

書類一式
裁判所に提出した書類の原本または控え、調停期日通知書も持参します。

要点メモ
説明したとおり、自分で何を話すべきか、箇条書き程度で構わないのでメモして持参すると、調停で話し忘れがなくなります。

筆記用具
調停委員と話した内容をメモしておくために使います。待合室で読み返したり、帰宅してから読み返したりできるので、持っていったほうが良いです。

時間潰しのアイテム
調停では、申立人と相手方が交互に調停室へ入室します。一方は待合室で待つので、その間の時間を潰すためのアイテムです。待っている間は色々なことが頭を駆け巡り、それどころではないかもしれませんが、スマホや本くらいは持っていきましょう。

次のステップ:調停期日の流れ
前のステップ:調停を始めるには裁判所への申立てから

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