調停離婚の割合は増加傾向から減少傾向に推移

夫婦で離婚の話し合いがまとまらず、協議離婚できないときに利用されるのが家庭裁判所での離婚調停で、調停成立による調停離婚は離婚全体の約1割です。

離婚訴訟とは異なり、法的な知識を必要とせず費用負担も少ない離婚調停は、離婚に伴う紛争解決方法として徐々に認知されるに至り、調停という言葉を初めて知るのも、離婚調停がきっかけになる人も多いようです。

また、離婚全体の約1割が少数かというと決してそうではなく、年間に20万組以上の夫婦が離婚するのですから、調停離婚は年間で2万件ほどあります。

少しも珍しいことではないので、協議離婚できない場合には、離婚調停を積極的に考えてみてください。ちなみに、離婚調停は性格の不一致で申し立てられることが最も多いです。

参考:離婚調停の申立て動機~第1位は性格の不一致

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直近10年間における調停離婚の割合

人口動態調査によれば、調停離婚の割合は離婚全体の10%前後で推移し続けており、傾向として大きく差はありませんでしたが、2019年には前年より0.7%減少して8%台となりました。

離婚の総数調停離婚割合
2010251,37924,977
9.94%
2011235,72023,576
10.00%
2012235,40723,616
10.03%
2013231,38523,025
9.95%
2014222,11521,8559.84%
2015226,23821,7349.61%
2016216,85621,6639.99%
2017212,29620,9039.85%
2018208,33319,8829.54%
2019208,49618,4318.84%
※資料:人口動態調査

2000年以降、調停離婚の割合は増加傾向だったところ、僅かですが減少傾向に転じています。2019年は、協議離婚の割合が増えたことと、審判離婚が増えたことが影響しています。

離婚調停だから調停離婚になるとは限らない

離婚調停は、当事者が離婚に合意しないと成立しないので、調停離婚の数は成立した離婚調停の一部です。離婚調停を経由して離婚するパターンは、次のように分かれます。

  • 離婚調停が成立→調停離婚
  • 協議離婚の届出をする調停成立→協議離婚
  • 協議離婚の成立による離婚調停の取下げ→協議離婚
  • 調停に代わる審判に異議申立てがない→審判離婚

注:離婚調停不成立から離婚訴訟に移行するケースを除く。

このように、入口が離婚調停でも、その結果が調停離婚になるとは限りません。

人口動態調査は、離婚届から集計しているため、離婚調停を経由しても結果的に協議離婚なら、協議離婚としてカウントされます。実際は離婚調停を経由している協議離婚が、数字に表れずに相当数あるということです。

調停離婚前後の手続と効力

離婚調停を家庭裁判所に申し立てるのは、離婚を希望する夫婦の一方ですが、離婚を希望しない側から円満調停が申し立てることもあります。

離婚調停も円満調停も、同じ夫婦関係調整調停なので、その結果が離婚に向かえば両者の違いはありません。

どちらからの申立てでも、離婚に合意したときは、裁判官が決まった内容を読み上げ、当事者がそれを確認した上で、調停調書に申立人と相手方が離婚する旨の記載がされます。

この時点で調停離婚が成立し、その効力は離婚訴訟の確定判決と同じです。

したがって、調停調書に記載がされた後に、やっぱり離婚を無かったことにして欲しいと言い出しても、成立した離婚は元に戻せないので注意してください。合意によって成立する調停には、不服申立ての手続が用意されていないからです。

調停離婚と離婚の届出義務者

調停離婚が成立しても戸籍の記載はされないので、当事者は離婚届に調停調書謄本を添付して、役所に届け出なければなりません。

このとき、どちらが離婚届を出すか(届出義務者といいます)は、調停調書の記載によります。

調停調書の記載が「申立人と相手方は、本日調停離婚する」なら申立人が、「申立人と相手方は、相手方の申し出により、本日調停離婚する」なら相手方が離婚届を出します。ただし、届出義務者が10日以内に届け出なければ、他方による届出も可能です。

「相手方の申し出により」が入るかどうかは、単に離婚の届出義務者を決めるに過ぎませんから、当事者に希望があれば、どちらの記載にもできます。

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