調停の流れ

最終更新日:2023/3/7

調停の流れを大まかに説明すると、1.調停の申立て2.裁判所からの呼び出し3.調停期日(実際の話合いで複数回)4.調停の終了(成立、不成立、取下げ)という順で進みます。

調停を申し立てる人(申立人といいます)は必ずこの流れです。

一方で、調停を申し立てられた人(相手方といいます)は、裁判所からの呼び出し通知が届いて、自分を相手方とする調停が申し立てられたと知り、調停期日への出席(出頭)から始まります。

イメージしやすいようにフロー図を用意しました。


ここでは、大体の流れしか説明していないので、手順を詳しく知りたい場合には、それぞれの個別ページで確認してください。

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裁判所へ調停を申し立てる

調停の申立てとは、調停を利用するための申請だと思って良く、管轄の裁判所に調停申立書や調停に必要な書類を提出する手続きです。

ステップ1:調停を始めるには裁判所への申立てから

調停の管轄裁判所はどこ?

調停は、原則として調停を申し立てられる相手方の住所地を管轄する裁判所に行います。

調停は、日常生活で馴染みのない裁判所で行われるため、初めて裁判所を訪れるときは、誰でも緊張して不安になるものです。また、人によっては裁判所と聞くだけで、足がすくんで気持ちが向かないのも良くわかります。

しかし、ほとんどの人がイメージするほど、調停という制度を難しく考える必要はないので、思い切って裁判所を頼ってしまいましょう。

裁判所という機関は、司法の立場から人を裁くための場所でもありますが、同時に誰もが利用でき、一般人に公平な態度で接してくれる場所でもあります。

調停では裁かれに行くのではなく、話し合うために行くのですから、訴訟で原告または被告として出廷するのと、調停に出席するのではわけが違います。

相手方を裁判所が呼び出す

調停が申し立てられると、裁判所は当事者である相手方を呼び出します。

これは、事前に相手方を呼び出して事情を聴くのではなく、調停期日通知書を相手方に送って、「調停が申し立てられましたよ」と通知されることを意味します。

ステップ2:調停申立書の提出と相手方への通知

調停期日通知書は、申立人と相手方の双方に送られます。

調停期日通知書が届いてから、1回目の調停期日までは2,3週間あるので、あなたがどちらの立場でも、主張を裏付ける具体的な証拠がありそうなら、調停期日までに集めておくべきでしょう。

また、調停期日までの間に、申立人と相手方が裁判所外で話し合うことに制限はありません。

これまで話し合いを拒んできた相手方が、調停を申し立てられたと知って、話し合いに応じるケースもありますから、裁判所外で解決して、調停を取り下げることも考えられるでしょう。

裁判所で調停期日

調停期日では、申立人と相手方が裁判所に出頭し、お互いが調停委員と話し合うのが原則です。本人が出頭できないときは、代理人弁護士の出席も認められます。

また、調停期日への参加は、当事者の出頭以外にも次のような方法があります。

  • 電話会議システムによる参加
  • テレビ会議システムによる参加
  • ウェブ会議システムによる参加

※全ての調停・全ての裁判所で利用できるわけではありません。

調停期日での話し合いが1回で終了することは少なく、大抵は争いが複雑なため(特に家事調停)、話し合うことが無い状態(またはできない状態)、つまり、調停で解決できる見込みがなくなるまで調停期日は繰り返されます

ステップ3:調停期日の流れ

調停前と同じように、調停中でも当事者同士が話し合うことに制限はありません。ただ、話合いができないから調停になる経緯を考えると、調停中に裁判所外で解決するのはあまり期待できないかもしれないですね。

調停の終了

調停の終了には大きく分けると3つあって、調停がどのような状態で終わるのか、誰が判断するのかで次のように変わります。

調停成立

調停期日での話し合いの結果、双方が合意に至ったことによる終了で、合意内容は法的な効力を持つ調停調書に記載されます。また、争いの全てが合意に至る必要はなく、調停は一部を成立させることも可能です。調停の申立人なら、調停成立を目指して頑張りましょう。

調停不成立

基本的に、話し合いの余地がある限り調停期日は繰り返されますが、調停で合意に至る見込みがない、または相手方の欠席で調停の継続が困難なときは、調停委員会の判断で調停を終わらせます。これを調停の不成立といいます。

調停取下げ

調停の不成立とは異なり、取下げは申立人から調停を終わらせることで、調停を取り下げるかどうかは申立人の任意です。ただし、申立人は争いを解決したいから調停を申し立てるのであって、調停では解決できそうにない、裁判所外で解決したなどのケースが取り下げる事情でしょう。

実際には、成立、不成立、取下げ以外にも調停が終了するパターンは多いです。詳しくは以下で確認してみてください(少し専門的な内容も含まれます)。

ステップ4:調停の終了には様々なパターンがある

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初めての調停
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