離婚調停申立書の入手方法と書き方

どの調停であっても、申立書に記入して家庭裁判所に提出しなければ始まらず、初めて離婚調停を申し立てる(それ以前に初めて調停を利用する)人にとっては、申立書を書くのが最初のハードルになるでしょう。

ここでは離婚調停の申立書について入手方法と書き方を説明していくのですが、離婚調停は通称で、正式には夫婦関係調整調停という調停です。

夫婦関係調整調停は円満と離婚のどちらも扱う調停ですから、このうち離婚として申し立てるのが離婚調停になります。

離婚調停申立書の入手方法

夫婦関係調整調停の申立書は、ほぼ全国共通の書式で申立書は家庭裁判所にありますが、裁判所のホームページからダウンロードして印刷しても良く、わざわざ取りに行かなくて済むので便利です。

夫婦関係等調整調停申立書 – 裁判所(PDF)
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ちなみに、夫婦関係「等」調整調停申立書となっているのは、この申立書が内縁関係調整調停にも用いられるからです。

ただし、離婚調停を申し立てるには、申立書以外にも必要書類があるので、初めて離婚調停を申し立てる場合は、当然何が必要かわかりませんよね。

そんなときのために、家庭裁判所には家事手続案内というサービスがあり、家事事件の手続について説明を受けることができるようになっています。

家事手続案内で教えてもらえるのは手続だけ

家事手続案内は、調停や審判の手続について教えてもらえますが、離婚するべきか、養育費や慰謝料はもらえるかなどの相談は受け付けていません。この点は要注意で、相談窓口ではなく調停や審判の手続を教えてもらう窓口です。

以前まで、家事手続案内は家事相談でしたが、家事相談という名称は、いかにも紛争内容を相談する窓口に誤解されやすく、家事手続案内に変更されたものです。

また、全ての家庭裁判所に、「家事手続案内」としての窓口があるのではなく、手続案内の業務をしている窓口がどこかにあるという意味です。

ですから、そもそも家事手続案内の窓口がどこにあるかもわからない場合は、家事事件を担当している窓口から探すことになります。

特に地方の家庭裁判所は、簡易裁判所や地方裁判所と建物が合同になっていることが多く、家事事件の窓口すらわからないこともあるはずです。

建物に入って裁判所職員に聞けば簡単にわかりますが、入口からいきなり警備員しか見当たらなければ、警備員に聞いても場所くらいは教えてくれます。

裁判所のホームページには、各家庭裁判所の情報が掲載されているので、離婚調停を申し立てる家庭裁判所(相手方の住所を管轄する家庭裁判所か夫婦の合意で定めた家庭裁判所)の情報を見ておくと役に立つかもしれません。

各地の裁判所 – 裁判所
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なお、家事手続案内に相当する窓口は、午前の9時から11時、午後は1時から4時を基本とし、予約の必要はなく案内の時間は20分程度です。

家庭裁判所によっては、予約することで夕方の5時以降でも対応してもらえますが、全ての家庭裁判所で対応はしていないので事前に確認が必要です。

離婚調停申立書の書き方

夫婦関係調整調停の申立書は、記入欄がそれほど多くなく、離婚の他には、離婚に伴う請求事項を書くだけに過ぎません。

これは、家事事件手続法の施行により、申立書の写しが相手方へ送られるようになり、申立書に色々と事情を書かせることで、いたずらに相手方を刺激し調停がスムーズに進まない可能性を懸念したためです。

そこで、申立書に全ての事情を書くのではなく、申立書は簡潔に留め、付属書類で事情を家庭裁判所に伝える方法に変わっています。

主に書く内容は、氏名・住所等(申立人、相手方、未成年の子)、申立ての趣旨、申立ての理由の3つです。それぞれ難しい内容ではないので簡単に説明します。

本籍・氏名・住所等

申立書最上部の事件名は「離婚」となりますので、記載がなければ自分で記入します。また、家庭裁判所名、日付、申立人氏名を記入して押印(認印で可)します。

添付書類の欄は、戸籍謄本にチェックし、年金分割の付随申立てするときは、年金分割のための情報通知書欄にもチェックします。実際の添付書類はそれだけとは限らないので、もしあれば追記しましょう。

続いて申立人、相手方、未成年の子の本籍、住所、氏名、生年月日、年齢を記入しますが、現住所を相手方に知られたくないときは、別居前の住所や実家等の現住所ではない住所を記入しても大丈夫です。

その場合、家庭裁判所からの書類が現住所に郵送されなくなるので、別途「連絡先等の届出書」に現住所を記入した上で、さらに「非開示希望の申出書」をステープラ(ホチキス)で止めて一体の書類として提出します。

未成年の子

親権者の指定、面会交流、養育費のいずれかを付随申立てとするときに記入します。居所、氏名、生年月日、年齢を記入しますが特に問題ないでしょう。

申立ての趣旨

離婚なので右側の「関係解消」欄を利用し、「1 申立人と相手方は離婚する。」の1に○を付けます。親権者、面会交流、養育費、財産分与、慰謝料、年金分割については、チェックしたり金額を書いたりするだけなので難しくないでしょう。

金額は相場を知らなければ相当額が無難です。相当額というのは、申立書を書く時点で決められず、調停において事情を考慮して決めるという意味なので、養育費、財産分与、慰謝料は全て相当額でも構いません。

特に、相手方が支払う場合の養育費、財産分与、慰謝料は、本当はもっと請求できたのに、金額を書くことでその金額になってしまうと無意味です。

だからといって、常識的ではない過当な請求をしても心証が悪くなる可能性もあり、相当額として調停委員を交えた話合いで決めるほうが無難でしょう。

他にわからないとすれば、年金分割の「請求すべき按分割合」ですが、按分割合とは、離婚時に夫婦の年金の一部を分け合う割合のことです。

この割合は、最大で0.5(50%、2分の1)ですが、夫婦の合意で決められる部分もあるので、割合を記入できるようになっています。

申立人の年金納付記録が相手方よりも多い場合、申立人の年金が減って相手方の年金は増えるのですから、わざわざ年金分割を申し立てる理由はありません。

申立ての理由

同居を始めた日と、既に別居していれば別居の日、申立ての動機を選択します。動機は複数あるものなので、該当すれば○を付け、特に該当するものは◎を付けます。

離婚調停申立書は3通必要

離婚調停申立書は、家庭裁判所に提出用原本、相手方に送付用の写し(コピー)、申立人(自分)の控え用の写しで計3通必要です。

多くの家庭裁判所では、3枚複写式の離婚調停申立書が用意されていますので、記入した1枚目と複写された2枚目を提出し、3枚目を自分用にできます。

申立書をダウンロードして印刷した場合は、記入が面倒なので1通だけ書いて、後はコンビニ等でコピーすれば良いでしょう。

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